近況

　仕事を友達に紹介してもらってから働き始めて、ようやく今週の金曜日から金銭苦の悩みから一時的に開放される。今働いている会社が派遣会社で僕は配送業の仕分け作業をしていて、毎日中腰の姿勢で腰が痛い。
　そんなんだから、コンプレッションウェアを着て腰や疲労をためないように努力をしている。もちろん、飯はいつも自分で作って居るから、この後お米を研いで炊飯器のタイマーをセットしてから寝る。
　通信制の教科書とスクーリング代をどうしようか、生活費をどうしようか、食費はと悩んでいたがこの二ヶ月本当に頑張ったとおもう。この苦しさとある種の静けさは今後の人生の中で生きるとおもう。この静けさとはV.E.フランクルの『夜と霧』からの激情をどのように理解をするかという論理と感情である。お金が無い事で追い詰められたのはこれが初めてではないけれど、ここまで長く静かにお金がないという現実と状況を理解しようと試みたのは初めてだった。この期間中、萩本欽一氏の「上手くいかないときは運を貯めるとき」と本多健氏著の「20代でしておきたいこと17のこと」の「若いときのお金が無い事、貧乏である事を楽しむ」という言葉に支えられた。無論、友達も心の支えであった。自分にはこれといった資源はないが愛を与える事が出来ると自負しているという気高さで乗り切った。

　苦しいときではあったけれど、お酒はいつでも美味しかったし、空や緑や桜は綺麗だった。一昨日久しぶりに出会った中学のときのクラスメイトである女性は背が高くなっていて、色白で相変わらず綺麗であったし、乳母車を押していた事から余計に嬉しくなった。多分に彼女は結婚をしていて、これまた多分にだが旦那が誰なのか、父親が誰なのか知っているから、また彼女にあったときに旦那の恨み口を叩こうか、彼女の美しさを褒め称えようか、心理を扱うものとしてこどもや家族の心理的発達に関して助力は出来ると言おうか、一日想像して楽しかった。こんな風にお金が無くても、楽しみは見つけられるし楽しもうという気が在りさえすれば「苦を通して楽しむ」事が出来る。

ニーチェならば「私を殺さないものは私を成長させる」であろう。