卵の尾

2014年4月29日 Lesen
卵の尾
読了。22/80

文体は優しい。けど、言葉にしにくい絆を登場人物との関係と雰囲気によって描き出している。あさのあつこ氏の解説も素晴らしい。この著者のなんとも言えない雰囲気をなんとも言えないと語っていて、静かに確かに揺さぶられる物語だった。

卵の尾の君子さんはどこにでもいる大学生だった。文体から流れてくる優しさとは裏腹に様々な出来事があって、主人公は愛され、君子さんは主人公を愛するように生きるようになった。この小説は将来開く僕のクリニックの本棚に置きたい。そう思った。

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