山道

2014年8月1日 日常 コメント (2)
山道を登って考えた。この悩みはいつ終わるのだろうと。
考え始めたのは少しばかし前のひとつく処だったか、分かれ道だったか。

それらは忘れてしまったが、考え始めたのは確かなようだ。
だが一考に打開した閃きはなく、血が滞ったかのように、同じ処を廻る。

ああなんと気持ちが悪いことか。肩が凝り、頭は冴え、目は血走り、飯は美味くない。
時間が忘却してくれると識っていても、滞った血はいずれ胸を穿つ厄となる。

唐突に坂を転がり落ちたいと思う。しかし、恐ろしくて出来ない。
のしのしと登ってみれば山道が問いてくる。わたしにしか聴こえない声が。

ふと小石を見つけて、次の小石を見つけ、小石と同じく、山道に留まることを思案する。
しかし、雨風暑い寒い、犬に水を引っ掛けられても、居続けるのは堪えられない。

となれば、ただひたすらに、ただこの山道を、ただ一個のからだで、ただ一向に。

コメント

loving-c.
loving-c.
2014年8月2日6:00

文学ですね。

saphir
2014年8月2日23:38

ありがとうございます