新潮文庫 ブラバン
読了 43/80

面白い作品を読ませてもらった。
最初は登場人物の多さと楽器と楽曲、そして細かな説明と時代背景を把握していくのに読む心を折りそうになった。けれど、25年経ってブラバンを再結成するに当たって、それまでの登場人物の隠された過去が明るみになっていき、語り手の人間臭さはまるで自分のことのように感じられて、情けなくなりながらも唸った。

時代背景は少ししかわからなかった。
有名なガールズジャズ映画と暗殺された平和主義者。

しかし、エレキギターが当時の学生にとっても、今の学生にとっても高価で。強い憧れの対象だということは音楽に携わったことがない私にもわかった。それに、作中語り手は父親から高価なエレキギターを買ってもらって、喉と口が熱くなって声にならない声の描写は感涙だった。羨ましくも思った。

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