羊と鋼の森

2016年11月18日 Lesen
大切な小説に出会いました。

その前に精神保健福祉士(以下PSW)という資格習得を目指して、毎日頑張っています。
pswは人の価値を大切にするお仕事です。さて価値とはなんでしょうか?

病気をして生きていくことがままならない人がいます。
そのような人たちは自分が思っていることを発しにくい状態に陥っていて、生活力は不足しています。その身を案じて権力を振るうつもりがなくても、知識や経験などを使って病める人を侵害してしまう。このような危険性が援助職にはあります。

そして、そもそもの価値・Worter(独語)とはなにか?
誰にもわかりません。僕にも病める人も社会という観念でさえ、誰にも。

けれど、確かに人間の存在には価値が必要で、大きく捉えがちになる観念だと思います。きっと価値とは「素朴に大事だと思う心」なんだと思います。
価値や意味が喪失した現代に、価値を信じることは熱狂的なことなのかもしれません。


さて、小説「羊と鋼の森」は一人の青年が調律師に憧れを持って、ピアノとピアノを弾く人、そしてピアノの音色を聴く人の存在と価値を大切にするお話です。
調律師はピアノを演奏しない。お仕事はピアノ自体の価値を、まるで生き物かのように蘇らせ、弾きたい人の気持ちや目的に寄り添い、演奏を聴いた人が感動するところまで耳を澄ませる。

専門的な教科書を読んでいて「価値」が頻出して、価値の意味を探しに行く。
価値の森へ迷い込んでいました。この小説は価値とは何かを教えてくれたような気がします。

ありがとうございます。

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