5月17日の日記

2017年5月17日 日常
きみは恵まれないことに恵まれたな。
自分よりはるかに恵まれた境遇にいる人たちや、平々凡々と暮らしていける人たちを見て、心底悔しさを味わった。一周回って堂々とそういった人たちは頑張ったから恵まれた境遇があると言い切れるようになった。

それに逆の視点を持ってみるなら、自分のことを心底羨ましがる人もいるはずじゃないのか。お金も時間も人脈もない、生活が安定しないけれど、裸一貫でこれがやりたいと、いいわけをしながら逃げながらも、窮地を乗り越えて来た生き様を。

きみは自分自身のことをよくわかっていない。
たくさん人と話をしてみないとわからないことがある。
やりつづけないとわからない世界がある。

絶望していた18歳の時に読んだ、五重の塔の棟梁の話は今でも覚えている。
齢80になってようやく大工という仕事を続けて来て、天職だったと気づいた話。
続けていれば見えてくる境地、やりつづければ確かな自信になっていくことへの憧れ。
夢を叶えるように努めないと生きていけない。一筋の黒さを信じながら疑い続ける。
死んでしまいそうな寒気と暗い荒野のなかをボヤけた10円玉1枚を握りしめてあるくかのような心境。


あともうちょっと、頑張らないように頑張れ。14歳

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